参議院選挙が終わりました。
安倍自民大敗で、民主の一人勝ちでした。
安倍自公内閣への国民の怒りの強さがよく分かる結果でしたね。
そして、この結果を多くの皆さんは、きっと喜んでいるんでしょうね。
でも、護憲を目指す「9条の会」の管理人としては、素直に喜べないどころか、焦燥感で一杯なのです。 なぜなら、民主党は改憲を目指す政党だからです。もちろん個々の議員には護憲派の方もいらっしゃいますが、政党としてはまぎれもなく改憲政党です。民主党のマニフェストには、
民主党は、「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という現行憲法の原理は国民の確信によりしっかりと支えられていると考えており、これらを大切にしながら、真に立憲主義を確立し、「憲法は国民とともにある」という観点から、現行憲法に足らざる点があれば補い、改めるべき点があれば改めることを、国民の皆さんに責任を持って提案していきます。民主党は2005年秋にまとめた「憲法提言」をもとに、今後も国民の皆さんと自由闊達な憲法論議を各地で行い、国民の多くの皆さんが改正を求め、しかも国会内の広範かつ円満な合意形成ができる事項があるかどうか、慎重かつ積極的に検討していきます。
と、書かれていて、「憲法改正を提案し、論議を進めていく」と公約しているからです。歴代の全ての党首も改憲派です。
私は、参議院選挙公示にあたって、次のお願いをしました。
私たち「9条の会」は、憲法改正に反対する議員が一人でも増え、国民の多数は9条改正反対なのに、国会では改正派が多数になっているという「ねじれ現象」が少しでも正される選挙とするために、それぞれの思想・信条に基づき行動することを呼びかけます。
ところが、共産・社民といった護憲政党は議席を減らしてしまいました。
つまりこの解消すべき「ねじれ」はさらに広がってしまい、国会は、改憲政党が圧倒的多数を占めることになったのです。もちろん民主党の中には護憲・9条維持の議員さんも沢山いらっしゃいますので、その方たちの頑張りに期待していますが、政党・幹部の方針と違うのですから、それをあてにしていたら足元をすくわれる危険があります。
さらにもっと怖いのは、これでマスコミは、完全に自民vs民主の論調だけを取り上げることになるだろうことです。3年後の憲法改正発議でも、自民案vs民主案のどちらを選ぶか?という論調をマスコミが流し、それ以外の少数の意見は完全に無視される可能性がますます高まってしまったという点です。露骨な世論誘導が行われる危険がさらに高まったのです。
私は、今回の選挙結果で、改憲論議に拍車がかかる危険が高まったと感じています。
みなさんは、この選挙結果をどう受け止めましたか?
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はじめまして、選挙ご苦労様でした。お玉さん経由でこのブログを知りました。日常的な平和・護憲の運動も大変ですね。頑張って下さい。私は60歳を超えていますが、新たにこの運動に加わりたいと決意しています。選挙結果は一歩前進ととらえていいんではないでしょうか。護憲勢力の直接的な前進を勝ち取るためには、単に防御を固めるだけでは駄目だと思います。孫子の兵法を研究して敵の守らざるところを攻める必要があると考えます。また、世界に比類なき日本国憲法の良さを、攻勢的にアピールし打って出ることが肝要です。攻防一体の政略を練り、組織的に敵を追い込む覚悟は有りや無しや~というところですか。崩れた敵の陣地に更に追い討ちをかけましょう。
はじめまして。私たちはお隣?の三木市で「九条の会」立ち上げの準備をしています。こちらのブログも時々見ています。
私も今回の選挙の結果が心配です。なんといっても参議院議員の任期は6年と長い!この長い期間の審議をする議員さんが今回選ばれ、その中の護憲派の数が減ったというのは、護憲運動にとってさらに脆弱な状況になってしまったということでしょうか。
こうなったらさらに「草の根」の市民の輪を広げ、いざ投票になったときをより現実的に想定しないといけないですね。
コメントありがとうございました。また、新たに運動に加わっていただけるとの事、大変うれしく思います。
自民党の大敗は、安倍内閣の強引な戦前回帰政策が拒否されたとも言えますので、歓迎しています。ただ、これで護憲も大前進したかのような気分になっていると、とんでもないことになるという危機感がどうしても湧いてきます。
それを打ち破るのは、やはり一人ひとりに現憲法の素晴らしさを伝えきるしかないのだと、改めて思います。
お隣の三木市で頑張っておられるとの事、大変嬉しいです。イベントなどをやられるときにはぜひご連絡くださいね。
民主党の議員さんには、護憲もしくは9条堅持の立場の方が多くいらっしゃいます。そういった方たちとの連携を、これからとても大事にしないといけないと思います。
ただ、政党としては改憲を公約されていますし、小沢さんも、管さんも、鳩山さんも、改正派ですので、民主党が護憲政党に変わるというのは、ちょっと想像できませんので、そこに頼っていたのでは、あまりにも危ういことになります。
そうですね。おっしゃるように、やはり草の根で、国民投票をしても圧倒的に護憲が勝利するような世論をこちらが攻勢的に作ってしまうしかないのでしょうね。
「これでマスコミは、完全に自民vs民主の論調だけを取り上げることになるだろうことです。3年後の憲法改正発議でも、自民案vs民主案のどちらを選ぶか?という論調をマスコミが流し」というのは、本当にその通りだと思います。今からが勝負ですね。ふくつ9条の会の一員です。
コメントありがとうございました。
そうですよね。この選挙結果を本物の前進にできるかどうかは、今からの勝負にかかっていますよね。お互い頑張りましょう。
管理人としては、このようなコメントを頂けると大変嬉しいです。また、お越しくださいね。
みなさんは、どうして現実を見ようとしないのですか?
どうして現実の上に立った、平和活動を展開しようとなさらないのですか?
あなた達がやっている事は、ひたすらに現憲法にこだわり続けているだけで、どうすれば平和な世界でい続けられるのかといった積極的具体的な言動が一つもありません。
今回の護憲政党の敗北に終わった参院選の結果が表しているじゃないですか!大多数の国民は、改憲の上での平和の存続のあり方を考え始めているのに、貴方たちは・・・・。
自分たちだけが、平和について真剣に考えている思っていたら、大間違いですよ。
>ところが、共産・社民といった護憲政党は議席を減らしてしまいました。
これは事実ですが、私はこれを「護憲政党の敗北」とは考えていません。
考えてみて下さい。今回の参院選、各政党は同じ条件の下で闘ってはいませんよ。9議席以上を獲得した自民・公明・民主の3党は、朝も昼も夜もCM合戦に参加しまくり、それ以外のお昼ぐらいにしかCMを流していなかった(流せなかった?)政党は共産党を筆頭に3議席以下の獲得にとどまっていますからね。私は共産党など護憲政党が議席を減らした原因として、夜に1本でも多くCMを流さなかった(流せなかった?)所に大きな原因があると考えています。
多くの国民がテレビを観る事になる夜の時間帯にCMを流せばその政党の存在が多くの国民に知られやすくなるのは当然だし、CMを流さない政党はその存在が多くの国民に知られにくくなるのは当然の事でしょう。
ただ今回の参議院選挙、テレビでのCM合戦に参加していた自民党・公明党・民主党は9議席以上獲得し、テレビでのCM合戦に殆ど参加していなかった(参加出来なかった?)日本共産党・社民党・国民新党などの政党は3議席以下の獲得にとどまった結果を見ながら、選挙のあり方に対して疑問を持ったのも事実です。
各政党が同じ条件の下で選挙を闘ったのか、という事を議論もせずに各政党の選挙の勝ち負けだけを見ると世論を見誤る事になると思います。選挙で負けた政党ほど何らかの原因があり、又は大きなハンデを背負っているわけですからね。
~たしかな野党を、小さくても応援し続ける勇気を!~
>考えてみて下さい。今回の参院選、各政党は同じ条件の下で闘ってはいませんよ。9議席以上を獲得した自民・公明・民主の3党は、朝も昼も夜もCM合戦に参加しまくり、それ以外のお昼ぐらいにしかCMを流していなかった(流せなかった?)政党は共産党を筆頭に3議席以下の獲得にとどまっていますからね。私は共産党など護憲政党が議席を減らした原因として、夜に1本でも多くCMを流さなかった(流せなかった?)所に大きな原因があると考えています。
これはCMを作らなかった(作れなかった?)政党も含めての事です。
コメントありがとうございます。
さすがに私も、「護憲政党の敗北」とまでは考えてないんですよ。ただ、憲法問題を選挙の争点に押し上げられなかった点は、護憲派の反省点だと思っています。
そうですね、マスコミの2大政党キャンペーンで、自民VS民主ばかりが取り上げられ、それ以外の政党の扱いが極端に少なく、それが少なからず投票に影響したことは間違いないでしょうね。
そもそも、2大政党制のどこがいいのか良く理解できません。政権交代云々を言いますが、フランスなどのように多数の政党があっても政権交代しています。むしろ、国民の選択肢が狭まり、多様な価値観を反映すべき民主主義制度としては、私はあまりいい制度とはどうしても思えないんですよね。