2008/10/11(土)
『祝 ノーベル賞』
小林・益川理論は、素粒子物理の世界では超有名だったので、両氏がノーベル賞を受賞したことは、至極当然だと思う。南部先生に至っては、数々のノーベル賞学者の先生のような方で、アインシュタインと同じレベルの先生だったから、彼を知る人は今回の受賞は至極当たり前というか、受賞は遅すぎると思うだろう。

実は、管理人の私は、小林先生、益川先生の物理学教室の後輩である。だからこそ、彼らがあの独創的な理論の基礎をなぜ院生時代に構築できたかを良く理解できる。

名古屋大学の物理学科には、名古屋大学物理学教室憲章がある。これは、坂田昌一先生の「「物理学教室の運営は民主主義の原則に基く」という方針が生きていた。だから、坂田教室では、学生も院生も教官も、分け隔て無く自由に意見交換できる環境が整っていた。その環境が、小林・益川理論を生んだのだ。私が学生の時も、その伝統は色濃く残っていた。学部の運営に学生が意見を述べられたし、学長選挙に学生が選挙権を持っている、数少ない大学だった。

その坂田昌一先生は、湯川・朝永・坂田の三羽がらすと呼ばれ、ノーベル賞候補といわれながら、短命だったため受賞できなかったが、彼が育てた小林・益川両氏がノーベル賞に輝いたことが、私は本当に嬉しい。

そして、この名古屋大学物理学教室憲章を基礎にして生まれたのが、名古屋大学平和憲章だ。この制定運動には、管理人も深く関わったので、とても大事に思っている。

この憲章は、全学生、教職員、院生、教官が批准署名をして成立した。
そして、この憲章には、画期的な文章が沢山含まれているので、是非全文を一度読んでみて欲しい。
憲章を読めば、その基礎は、名古屋大学物理学教室憲章と、日本国憲法にあることが分っていただけると思う。
2008/10/10(金)
『伊藤和也さんを二度殺すな』

今、国会では、補給支援特別措置法(新テロ特措法)の審議が行われようとしています。 麻生内閣、自公政権は、アメリカの要望に応える事に必死のようです。そして、民主党はそれを政争の道具のように扱っていると報道されています。

阿修羅ブログにて、管理人も大変共感した桂氏の主張(伊藤和也さんを二度殺すな―絶対に許せない日本のアフガニスタン参戦)を紹介していますが、以下は、そこで紹介されている伊勢崎賢治さんの「AERA」でのインタビュー記事の抜粋です。


伊勢崎賢治は、「心配していたことが起きた」と思った。
 というのも昨年11月5日、国会の衆議院「テロ対策特別委員会」に参考人として呼ばれ、
事件を予測するような発言をしていたからだ。国会では、インド洋での米艦船に対する給油
継続と自衛隊の地上部隊をアフガンに派遣する問題が議論されていた。伊勢崎は、それらが
「国益にならない」と断言し、理由をあげた。
 「民間邦人、NGOへの保安の影響です。今、私がテロリストだったら、戦略的にこう考
えます。次のターゲットは日本人です。日本人はソフトターゲットです」
 発言は不幸にも伊藤さんの死という形で現実になった。
(中略)
 武装解除によって国内のバランスが崩れ、タリバンが息を吹き返したことは確かだった。
治安が悪くなっているのは、事件が比較的安全と思われていたジャララバード近郊で起きた
ことが証明していた。
 「だからと言って、武装解除が失敗だとは一概には言えないんですよ。軍事的、政治的な
側面のどちらのアングルから見るかで変わります」
 アヘンなどの原料となる世界のケシ栽培の9割を占め、飢餓がひろがるアフガンに、国際
社会が手を拱いていることは許されないと確信している。伊勢崎が最も恐れるのは、紛争地
域で日本人の犠牲者が出るたびに、自衛隊の問題と関連づけて関係者が批判されたり、政治
的に語られることだ。
 「ペシャワール会はNGOの鑑ですし、現地ではどこよりも信頼があり、最高の危機管理
をしていたはずです。アフガンで日本人が犠牲になったのは初めてですが、他の国の人間は
すでに殺されています。そういう意味では今回のことは“事故”だと思っています。これに
よって、それ見たことかと思われるのがいちばん良くない」

 加えて、以下にペシャワール会 現地代表中村哲氏の伊藤和也さんへの弔辞を転載します。 


 まず、ダラエヌール、シェイワ、シギの全ての人々が伊藤くんの捜索活動や遺体搬送に協力し、そして今日、こうして多くの方々が哀悼の意を表して下さる ことに、心からの感謝を申し上げます。

 伊藤くんの遺徳については、多くの方々が様々に生前のことを述べられたので、私がくどくどと申すことは無用かと存じます。ダラエヌールの小さな子供や ご婦人方に至るまで、悲しみを表し、私たちPMSへの同情と感謝を改めていただいたことは、悲しみの中にあっても、光栄という他、ありません。

 伊藤くんを殺したのはアフガン人ではありません。人間ではありません。今やアフガニスタンを蝕む暴力であります。政治的なものであれ、物取り強盗であ れ、心ない暴力によって彼は殺されました。
 不幸にして世の中には、伊藤くんの死を政治目的に利用しようとする者もいます。また、アフガニスタンという国の文化を知らず、PMSと皆さんとの交誼を知らず、様々な噂や論評が横行いたします。その中には聞くに堪えない無理解、戦争肯定が少なからずあります。そうして生まれる武力干渉が、現在のアフ ガニスタンの混乱を招いてきました。このことを否定する者は、今日集まられた方々の中には居ないと思います。私たちはもう、戦争に疲れました。

 私たちPMSは、極力アフガンの文化を尊重し、アフガン人がアフガンのふるさとで、アフガンのやり方で生活ができるように、平和なやり方で、事業を進めてきました。繰り返しますが、「平和に」です。戦争と暴力主義は、無知と臆病から生まれ、解決にはなりません。
 いったい、イスラム教徒であることが罪悪でしょうか。アフガン人が自らの掟に従って生きることが悪いことでしょうか。私はキリスト教徒であります。しかし、だからとて、ただの一度としてアフガン人から偏見を持たれたことはありません。良い事は誰にとっても良いことで、悪い事は誰にとっても悪い事であります。現に、このようにして全てのクズクナールの人々が集い、異教徒である伊藤くんの死を悼んでいるではありませんか。心ない者はどこにも居ます。今回の事件でアフガン人と日本人との間に亀裂があってはなりません。
 アフガン人も日本人も、親として、人としての悲しみに、国境はありません。命の尊さに国境はありません。「困ったときの友こそ、真の友だ」といいます。今アフガニスタンは史上最悪のときを経ようとしつつあります。500万人以上の人々が飢餓に直面し、無用な戦争で多くの罪のない人々が命を落としています。
 かつて60年前、日本もまた、戦争で、国土が廃墟となりました。200万の兵士と、100万人の市民が死に、アジアの近隣諸国にはそれ以上の惨禍をもたらしました。私も、生まれた直後の様子を良く覚えております。外国人はいつでも逃げることができます。しかし、この廃墟と化した土地にしがみついて生きなければならぬアフガン人は、どこにも逃げ場所がありません。であればこそ、私たちPMSは、変わらずに事業を継続して、皆さんと苦楽を共に致したいと思います。それがまた、伊藤くんへの追悼であり、過去の戦争で死んだ人々の鎮魂であります。皆さんの協力と要望がある限り、PMSの活動を止むことなく継続することを誓い、弔辞と致します。

 2008年9月9日
          アフガニスタン・シェイワにて          ペシャワール会現地代表・中村哲

(葬儀は、現地時間午前9時からシェイワに建設中のマドラッサ敷地内に約800人が集まり開かれました。各村の有力者らが弔辞を読み上げ、祈りを捧げました。 村人との絆はより深くなりました 


 

伊勢崎さんと、中村さんの主張の根っこは同じです。伊藤さんの死を、「テロへの戦い」などというような政治利用はするな、そして、今アフガンに必要なのは、自衛隊がアメリカ軍の手下になることではない、 という事です。

今、麻生政権が行おうとしていることは、 「無知と臆病から生まれ」た、伊藤和也さんを2度殺す最悪の行為に等しいと感じます。

2008/07/21(月)
『つどいに350人!』
半年前から準備してきた第3回目の「北区9条のつどい」が7月19日に終了しました。

多くの皆さんのご協力で、交通の便の悪い北区にもかかわらず、約350人が集まった。

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最初は、素敵なコーラスを聴かせてくれたセレスティーナ男声合唱団。
とっても丁寧で繊細な演奏で、井上陽水の「少年時代」が特に染みいりました。
期せずして会場からアンコールの声が湧いた。

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続いて、伊勢崎賢治さんの講演。
プロジェクターを使って1時間半、最後の結論に向けて、アフガンを例にして紛争現場の現実を見せつける。

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一旦始まった戦争を納めることが如何に困難で、そこでは「正義か平和か」の二者択一すら迫られるという現実。国連さえ「中立者」と認めてもらえない現場で、9条を持つ国日本だからこそ「中立」として認めてもらえた「美しき誤解」という現実。そして、あの驚愕の武装解除を行った自らを、ブッシュの「悲しき共犯者」であるとし、「武装解除」だけが成功して「力の空白」を作ってしまった事への慚愧を述べる。

なんて人だろうと思った。あれだけのことをやっておきながら、その自慢を全くせず、自分の抱える矛盾、悩みを隠さない。その上で、なぜそうしたのかを率直に語る。それは、「これ以上犠牲者を出したくない」、その一点のみだと・・・

うーーん、格好良すぎだよ。

そして、現場の現状を見せられ、これまで単純に日本の国際協力は貧困対策などの援助だけで良いと考えていた護憲派の常識を破壊し、混乱させた後、最後の結論へと導く。

「戦争は、どんな理由があろうとも絶対にしてはいけない」

一旦戦争が始まれば、悲惨な状況となるだけでなく、それを終わらせるには、モラルをも捨てざるを得ない。それを避けるのは、戦争をしないという選択枝しかない。
という事だろう。

他にも、NATOの集団的自衛権を根拠とした作戦(OEF)へ協力をする新テロ特措法(OEF-MIO)が、全く関係のない国連の国際治安支援部隊(ISAF)の決議を法的根拠にしているデタラメさや、地位協定と国際刑事裁判所(ICC)の問題など、他所ではあまり聞いたことが無いがとても大事なお話もしていただいた。

伊勢崎さんには、懇親会にもお付き合いいただきありがとうございました。
なお、そこでの話はお酒が入ってましたので内緒にしておきます。(笑
2008/07/19(土)
『第3回 北区「9条のつどい」 伊勢崎賢治氏 来る』
いつも自慢のチラシが完成しましたので、ここに大発表しまーーす。

毎年、北区の6つの「9条の会」が共催して行っている、第3回めの北区「9条のつどい」を行います。
今年の講師は、な・な・なんと・・・今巷で大注目の伊勢崎賢治さんです。

また、全国でもそのレベルの高さはよく知られている「セレスティーナ男声合唱団」が、友情出演してくださることになりました。これだけでも参加する価値ありですよ。

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伊勢崎さんの講演は、軍隊と聞くと拒否反応を示す護憲派にも、9条を変えて自衛隊で国際貢献をすべきと考えている改憲派にも、少し耳の痛いお話になるかもしれません。しかし、どちらも、日本が海外で戦争をしない国、世界の平和に貢献できる国になって欲しいと願う気持ちが同じなら、伊勢崎さんの提案は、これまでは決して近づくことが無かった両者を、同じ気持ちで結び付けてくれる・・・そんなきっかけを与えてくれるはずだと期待しています。

護憲派も、改憲派も、どっちつかず派も、伊勢崎さんのお話から「9条」について考えてみる・・・そんな一日にしたいと願っています。一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。

ただ今、参加協力券を作成中ですので、必要な方はメール下さいね。

その他の詳細はチラシをご覧下さい。
2008/05/01(木)
『コメントに答えて (911自作自演説)』
デネットさんから、コメントいただきました。
また911自作自演説関連か〜・・・うんざり・・・というのが本音なのですが・・・

以前のエントリーは、平和運動・護憲運動に、この「陰謀論の賛否」を持ち込む危険性を述べたものでした。
また、トラックバックを頂いた菊池誠氏のブログでも同様の懸念が示されていますね。

ここから、デネットさんのコメントにお返事しながら、911自作自演説(911陰謀論)の何を批判しているのかをもう一度明らかにしていきたいと思います。

>菊池誠さんのブログ(kikulog)に、こちらのサイトが紹介されていましたので、飛んできました。

はい、どうりでこんな超過疎ブログのアクセスが急に伸びたわけです。(^^ゞ

>読ませて頂きましたが、どうも自作自演へのご批判内容が希薄な感じがします。
>説得力に欠けます。

それは当然でしょう。そもそもここで自作自演説全てを論破しようなんて意図はないからです。
先のエントリーで述べようとしたことは、

1.科学的検証は、先入観を廃した、真摯な事実の検証のみから行われるべき。
2.平和運動・護憲運動に「陰謀論」への賛否を持ち込むな。

という点です。

あと、「重大な疑念がある」と盛んに仰いますが、疑念なんてものはその気になれば幾らでも作れますし、それ全てに答えられるわけがありません。事実の検証を真摯に進めていく中で、少しずつ謎は解けていくのでしょう。そして、例え説明不能な現象が残ったとしても、それはさらに説明不能で矛盾が広がる説の証拠とは全くなりません。

例えば、「活断層がないとされていたところに巨大地震が起きたのは、誰かが地下に水爆を仕掛けたに違いない」という説には可能性はあっても、それだけでは全く蓋然性がないのと同じです。で、大事なのは、「水爆を仕掛けた証拠を探す」というやり方は、科学的究明とは言わないのです。例えば、原子力研究所の研究員がたまたま震源地近くで亡くなったことまで、その証拠として陰謀論者は挙げるでしょう。でも、そのような先入観をもった分析は、もはや「科学」ではなく「捏造」です。

同様に、WTCの制御解体説に蓋然性がないことは明白です。
なぜなら、仮に陰謀なら、WTCに飛行機を衝突させただけで十分目的は達せられたはずであり、大きなリスクを冒してまで制御解体をするモチベーション・理由が全く見当らないからです。WTC7に至っては、WTC1,2を壊して、その上で、そんな目立たないビルをわざわざ苦労して制御解体する意味はないでしょ?という事です。

また、高速道路で沢山の目撃者がいたペンタゴンへのボーイング旅客機77便の衝突についても、911ビデオでは、その証言の一部だけを抜き出してミサイルだったと証言したかのような捏造をしていましたね。そのような意図的な捏造を一つでもしている時点で、もうそれは検討に値しません。
私は、目撃者の証言からも、残骸の写真からも、旅客機だったことは疑いの余地はないと思っています。
http://www.asyura.com/2003/war20/msg/636.html

でも、そういう都合の悪い証拠・証言は無視するのですよね。そういう立場は、科学的ではないと批判しています。

>「WTCビルの崩壊の徹底究明」(童子丸開著)を一度見て頂ければと思います。
>ただ、その時に何が起こったかを追求しています。

機会があれば見てみたいと思いますが、制御解体説の蓋然性の無さには答えてはくれないだろうと思います。

>このブログでも取り上げられている、いわゆる公式説に対する疑念を提出しています。

私の疑念は、「いわゆる公式説」(が何かも知りませんが・・・)などという以前の問題だと思いますよ。
いわゆる制御解体説を仮定すると、巨大な矛盾が噴出するので蓋然性がないと言っているのですからね。

>私は、上に書かれているご批判は、この著書の中で見事に粉砕されているように思えます。

ということは、ばれるというリスクを冒してまでWTCを制御解体した理由を示していただけているのでしょうか?もしそうでしたら是非読んでみたいとは思いますが、少し目次を見ただけで期待はずれな予感がします。

 第4章 第2ビル(南タワー)崩壊に関する事実
 (3)次々と正確に起こる爆風の噴出
        A: 噴出の様子
        B: NISTの珍説「空気ポンプ」


例えば、これは崩れ落ちる直下の窓から爆風が噴出していることを指していますよね。
私は「公式説」なるものがどう説明しているのかは知りませんが、最初に911ビデオを見たときから至極自然な現象に見え、あれを爆弾の爆風だとするビデオの解説の方が不自然だと感じておりました。なぜなら、あのような外周に鉄骨が配置されているビルでは、当然落ちてくる落下物の圧力に対し、鉄骨の支えも弱くて直接上階の重みがかかる床が先にドンと落ちるでしょう。すると、潰された階の空間にあった空気は当然窓の方向にしか逃げ道がありませんから、内側から吹き出すような窓や外壁の壊れ方が落下を先導するように発生するのは至極当然に思います。ペットボトルに軽く蓋をして一気に踏みつぶせば、蓋は遠くに飛ばされるのと同じです。小学生でも分る理屈です。多分、筆者はそれを「珍説」と呼んでいるのでしょうね。

また、
 第9章 「公式説」の超絶ウルトラ物理学 183
で語られているのは、こちらにあるような内容なのでしょう。
http://www.asyura2.com/07/war92/msg/428.html

ここではNISTの説明を論破したと言っていますが、その説明はおかしな所だらけで全然論破できていないようです。ご希望なら、どこがどうおかしいかを提示しても良いです。

ごく一部を見ただけでもこうなのですから、あまり期待はできなさそうに思います。

しかし、それ以上に問題なのは、この目次を見ただけでも、最初から「公式説」なるものを頭から否定しようとしています。そういった予断・意図の下に現象を分析したり、証拠集めをするのは、科学的検証とは言いません。まさに「水爆の証拠探し」と同じです。
これこそが、私が最初のエントリーで批判した911陰謀論の「非科学的」立場そのものなんです。

なお、以上は管理人FungiFunの個人見解ですので、会の公式見解ではないことはどうかご了解下さい。
2008/03/07(金)
『(お知らせ)9条の心実行委員会の学習会』

またまた、お知らせです。

9条の心実行委員会主催で、以下の学習会を行います。
200名規模の大きな会場をお借りしておりますので、多くの方の参加をお待ちしています。

ここまで来た9条改憲
米軍再編と自衛隊の海外派兵
 − そして私たちの生活は・・・ −
 
日時: 3月29日(土) 午後2〜4時
会場: 六甲道勤労市民センター大会議室
     (JR六甲道南隣ビルの5階 078-841-1711)
弁士: 井上 正信 弁護士 (広島弁護士会)


(井上弁護士からのメッセージ)


 米軍再編(正しくは日米防衛政策見直し協議)と自衛隊海外派兵問題は、9条改悪の中心テーマです。しかし、大変高度な政治問題として議論されていますので、多くの市民には取っつきにくいテーマです。

 私はあえて「私たちの生活」との関わりに立ち返って考えなければならないと思っています。このことにより、自民党新憲法草案が9条改悪を軸にしながら、基本的人権規定、統治機構を含めた全面改悪を目指すものになっていることをよく理解できるのではないかと思うからです。その上で、日米防衛政策見直し協議が進める日米の軍事一体化が、日本と世界に及ぼす災厄を理解し、それに代わる路線としての9条の意義に光を当てることができると思います。言い換えれば、戦争こそ最大の人権侵害である、という言葉の意味を日本の現実に即して考えるというものです。

 この様な観点からお話しするのは実はこの度が初めてです。皆様とご一緒に考えたいと思います。


井上弁護士は、こうした問題に大変詳しい方だと、羽柴弁護士からも伺っています。

沖縄、岩国などでの基地問題。
米兵による中学生暴行事件。
イージス艦あたごの衝突事故。

こうした問題を私たちの生活の目線で考える。
周りの方にも伝えたくなるようなためになるお話が、きっと聞けることでしょう。
一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。

2008/02/19(火)
『(お知らせ) 「みき九条の会」結成のつどい』
お隣の三木市で着々と結成への準備を進めておられた「みき九条の会準備会」さんより、いよいよ結成式を行うとのことで、以下の連絡をいただきました。



さて、今日は私たち「みき九条の会準備会」が、
「みき9条の会」として、改めて結成の運びとなりまして、
記念の会を開催することになりましたので、
ご案内のメールをさせていただきました。

すでにブログでは案内していますが、
2月24日(日)の午後1:30より、
三木市総合保健福祉センターという会場をお借りしまして、
「結成のつどい」、そして記念講演会としまして、
全国各地の九条の会でも講師として活躍されておられます
朝日新聞記者の伊藤千尋氏をお招きして、
「世界から見た憲法9条」と題したお話を聞きます。

つきましては、大勢の皆様のご参加で
結成の会を盛り上げていただければと思い、
メールで失礼ですが、ご参加のお願いをいたします。
参加費は500円です。



詳細は、「みき九条の会準備会」さんのブログ(こちら)をご覧下さい。

なお、席に限りがあるそうですので、参加希望の方は、事前にこちら(TEL 0794-82-9775)にご一報いただきたいとの事です。

大きな成功をお祈りいたします。

<追記>
「みき9条の会」の結成式は、約100名の参加で盛大に成功したとのご報告をいただきました。
おめでとうございました。
これからもよろしくお願いします。

伊藤千尋さんの記念講演も素晴らしい内容だったようですね。
詳細は、「みき9条の会」さんのHP(こちら)をご覧下さい。
2008/01/17(木)
『あの日から13年』
遅ればせながら、新年おめでとうございます。

今日で、あの日から13年です。
筆者は当時、神戸市の垂水区内で被災しました。

あの時、布団の中で眠気でぐずぐずしていた私は、ゴーという地響き音が近づいてくるのを感じ、何だろう?と思った次の瞬間、ドーンと突き上げられる大きな揺れを感じました。最初は、あまりにも強烈な揺れのため地震だとは思わず、近くで何らかの爆発が起きたのかと思いました。しかし、その揺れが全く収まらないので、やっと地震だと分かりました。垂水でさえそんな揺れでしたから、兵庫や長田などでの揺れの凄まじさは想像すらできません。

当時は賃貸のプレハブアパートに住んでいたため、幸い家財の被害だけで済みましたが、足の踏み場のない部屋から外に出て、近所の方とラジオの情報に耳を傾けていました。すると、徐々に白々としてくる空から、今朝の雪のように白いものが沢山降ってきました。しかし、それは雪ではなく灰でした。どこかで火事が起きているようだとは思いましたが、長田であのような大きな火災が起き、多くの方が犠牲になっていたとは、その時は全く想像ができませんでした。

その後、自らも被災者でありながら、多くの方が様々なボランテイア活動に立ち上がりました。多くの悲しみとともに、多くの人の温かさを感じました。

あれから、もう13年が経ちました。

この間、ボランティアの心は温かかったけど、行政の支援は冷たかった。復興事業は、使えない箱物事業ばかりで、個人の自立には必要な支援がありませんでした。神戸空港はその象徴的な無駄事業でした。13年経っても、未だに多くの方が、元の暮らしを再建できずに苦しんでいます。

行政には「私有財産には援助しない」という、特に厚い壁がありました。これを何年もかけてついに崩した市民の運動は、その後の震災の被災者の支援に役立っていますが、阪神・淡路の被災者は対象外となったままです。

こうした状況を日本国憲法の視点で見るとどうなるのでしょう?詳しい方がいたら、教えていただきたいなと思いますが、憲法の一番基本となる考えは「個人の尊重」だそうですから、もし、その憲法の基本が震災復興事業の中心に据えられていたら、もっと違ったものになったのではないかという気がしてなりません。ましてや、災害復興住宅で孤独死した人がこの一年でさえ60人にも上る状況にはなっていなかったのではと思います。

先日、やっと前向きに動き始めた薬害肝炎問題でも、行政が憲法の基本に立っていれば、そもそも薬害の発生自体を防げたのではと気がしてなりませんし、こんなに被害者自身が苦労して運動する必要もなかったのではと思います。

「改憲」論議以前に、もっと憲法の精神に立った行政を行わせることが、今こそ求められているように思います。

追記:
津久井先生が、ここで提起した憲法との関係について素晴らしい記事(こちら)を上げていらっしゃいました。どうかご参照下さい。

2007/12/16(日)
『ある政治家の言葉』
昨日、神戸大学の和田進先生のお話を聞く機会があって、そこで教えていただいて初めて知った(恥ずかし・・・)事なんですが・・・

以下、ある有名政治家の戦没者追悼式での言葉です。

 天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式が挙行されるにあたり、謹んで追悼の辞を申し述べます。

 終戦のご詔勅のあの日から62年の歳月が流れました。国策により送られた戦場に斃(たお)れ、あるいは国内で戦火に焼かれた内外全ての戦没者の御霊に衷心より哀悼の誠を捧(ささ)げます。

 今日のわが国の平和と繁栄は、戦没者の方々の尊い犠牲の上に築かれたものであり、私たちは日本人として、これを決して忘れてはならないと思います。三百万余の犠牲は、その一人一人が、一家の大黒柱であり、あるいは前途に夢を持ち、将来を嘱望された青年男女でありました。残されたご遺族の悲しみを思います時、私は失ったものの大きさに胸が潰(つぶ)れる思いであります。

 そしてそれは、わが国の軍靴に踏みにじられ、戦火に巻き込まれたアジア近隣諸国の方々にとっても、あるいは真珠湾攻撃以降、わが国と戦って生命を落とされた連合国軍将兵のご遺族にとっても同じ悲しみであることを私たちは胸に刻まなければなりません。また私は、日本軍の一部による非人道的な行為によって人権を侵害され、心身に深い傷を負い、今もなお苦しんでおられる方々に、心からなる謝罪とお見舞いの気持ちを申し上げたいと思います。

私たち日本国民が、62年前のあまりに大きな犠牲を前にして誓ったのは「決して過ちを繰り返さない」ということでありました。そのために、私たちは一人一人が自らの生き方を自由に決められるような社会を目ざし、また、海外での武力行使を自ら禁じた、「日本国憲法」に象徴される新しいレジームを選択して今日まで歩んで参りました。

 今日の世界においても紛争は絶えることなく、いまも女性や子どもを含む多くの人々が戦火にさらされ苦しんでいます。核軍縮の停滞がもたらした核拡散の危機は、テロリズムと結びついて私たちの生存を脅かそうとさえしています。私たちは、今こそ62年前の決意を新たにし、戦争の廃絶に向け着実な歩みを進めなければなりません。その努力を続けることこそ、戦没者の御霊を安んずる唯一の方法であると考えます。

 私は、国際紛争解決の手段としての戦争の放棄を宣言する日本国憲法の理念を胸に、戦争のない世界、核兵器のない世界、報復や脅迫の論理ではなく、国際協調によって運営され、法の支配の下で全ての人の自由・人権が尊重される世界の実現を目ざして微力を尽くして参りますことを全戦没者の御霊を前にお誓いし、私の追悼の詞(ことば)といたします。



素晴らしい!!!

全くその通りで、何の異論もありません。
日本国憲法の精神を生き活きと語った言葉だと思います。

そして、この素晴らしい言葉の主は、野党ではなく、与党自民党河野洋平衆議院議長です。

歴史の教訓を正面から受け止める謙虚な心さえあれば、保守・革新などの政治的立場はどうであろうともこういう認識に至るのが当然なんだろうと感じます。

河野さ〜ん、「自民党議員9条の会」でも作りませんか?
2007/11/13(火)
『3周年記念イベント』
北神戸「九条の会」3周年記念イベントをご案内します

北神戸「九条の会」は、2004年11月27日に名古屋大学の植田先生(日の峰在住)の「憲法と教育基本法」の講演会を機に発足し、様々な活動を続けて参りました。この度、3周年を記念して音楽と映画の会を開催いたします。皆様、どうぞお気軽にご参加ください。

11月 24日(土) 開演 午後2時 (開場1時30分)
山田連絡所 2F(北区松が枝町2-1-4)
入場は無料です


[第1部] 音楽のひととき
 演奏: “ラ・テール“ オーボエとギターのデュオ
 曲目: 千の風になって ♪ コンドルはとんでゆく ♪ ギターソロ 他 

★オーボエ★ 古橋佳世
 京都市立堀川高校音楽科卒、大阪芸大演奏学科をグランプリを得て卒業。関西室内楽協会の会員となり、94年から一年間京都フィル室内合奏団に契約団員として所属。その後フリーとなり、ソロ、アンサンブル等で活動。たくさんの人々に音楽を楽しんでもらえるように、小さな場所での身近なコンサートに力を入れる。関西室内楽協会会員。京都バッハゾリステンメンバー。

★ギター★ 増井一友
 ホセ・ルイス・ゴンザレス、オスカー・ギリア等の世界的ギタリストのマスタークラスでレッスンを受ける。第7回日本ギターコンクール第3位、ゴンザレス国際ギターコンクール第1位、アメリカ・マルティネス国際ギターコンクール第1位。演奏は古典から現代音楽まで幅広く、04年にはザ・シンフォニーホールで大阪センチュリー交響楽団と「アランフェスの協奏曲を共演、好評をはくす。ソロ、アンサンブル等で活躍。

[第2部] 映画 日本国憲法(監督:ジャン・ユンカーマン)
 戦後60年目を迎えた2005年、自衛隊のイラク派兵をきっかけに憲法についての踏み込んだ議論がはじまりました。国内のあまりに性急な改憲への動きを、世界に視野を広げて見つめ直す、それがこの映画の出発点でした。憲法とは誰のためのものか、戦争の放棄を誓った前文や第9条をどう考えるのか。本作品は、憲法制定の経緯や平和憲法の意義について、世界的な知の巨人たちが語った貴重なインタビュー集です。